約3100万キロ離れた深宇宙から15秒間地球に戻ってきたトラぶち猫のハイビジョン動画は、わずか101秒だった。米航空宇宙局（NASA）が深空からハイビジョン映像をレーザーで伝送し、可視ではない近赤外レーザーを用いた地球へのデータ送受信をテストするのは初めて。この技術はいつか宇宙飛行士が火星で画像とビデオを高速で地球に伝送できるようになる。

NASAは約3100万キロ離れた深宇宙から地球に15秒のトラぶち猫ハイビジョン映像を送り返した

NASAのPsyche探査機は10月中旬に打ち上げられ、火星と木星の間にある金属小惑星の研究を目指している。探査機は深空光通信飛行レーザートランシーバを搭載し、ビデオは近赤外レーザーに符号化され、飛行レーザートランシーバはカリフォルニア工科大学パロマ天文台ハイアール望遠鏡に転送された。

伝送中、レーザーが地球に到達するのに101秒しかかからなかった。12月11日、ビデオは天文台でダウンロードされた。レーザーによるデータ伝送速度は、NASAが他のタスクで使用している従来の電波システムの10〜100倍である。実際、パロマ天文台で動画を受信すると、インターネットを通じてNASAジェット推進実験室に送信され、深宇宙からの信号よりも速度が遅くなった。

動画の主役はタタースという3歳のオレンジ色のトラぶち猫で、動くレーザースポットを追いかけて遊んでいる。タタースのおもちゃと違って、宇宙に発射されたレーザーは赤外線で、肉眼では見えない。Tatersのレーザーペン遊びの断片は、Psyche検出器が今後2年間に計画している一連の実験の最初の実験である。

NASAジェット推進実験室のレーザー飛行責任者マルコム・ライト（Malcolm Wright）氏によると、宇宙機が地球から遠ざかるにつれて、NASAの科学者とエンジニアは2024年中に火星に到達するまでの距離をより遠い距離でビデオ伝送を試みるという。今月の休暇が終わると、彼らは毎週月曜日にテストを行い、次のテストは来年1月に行われ、Psyche探査機は3000万マイル（約4828万キロ）の外にある。

ライト氏によると、今最も重要なのは信頼性とロバスト性を示すことであり、「だからそれは単に珍しく、使い捨てのものではない」という。ライト氏は、レーザーを使うことは地上で光ファイバを使うようなものであり、もちろん宇宙への光ファイバがないことに挑戦していると述べた。検出器にレーザーを向け、トランシーバにどこを指すべきかを知ることが最も困難な部分。地球も探査機も動いているので、レーザーは数分以内に目的地を指向しなければならない。しかし、ビームは狭く、地球上の正確な位置を狙う必要があります。「1時間に1万7000マイル（約27359キロ）の速度で移動するときに、1マイルの外からコインを当てようとするのが挑戦です」。

NASAは、次の月面着陸宇宙飛行士がこの技術を使う準備をしていると述べた。ブロードバンドビデオ、科学情報、ハイビジョン画像を月以外の場所から高速で地球に戻すことができます。NASAのパム・メルロイ副局長（Pam Merray）は声明で、「ブロードバンドの向上は私たちの将来の探索と科学的目標の実現に重要であり、この技術が絶えず進歩し、将来の星間任務で私たちの通信方式を変えることを期待している」と述べた。

【SS速評】人類の宇宙進出にまたしても大きな朗報！これは未来の宇宙における通信伝送問題を検証し、もちろんこの速度は広大な宇宙にとってはまだ少し遅いが、どんなに小さな進歩も人類の奮闘努力を物語っている！近い将来、科学理論と技術の向上に伴い、人類はより先進的で迅速な宇宙通信方式を創造できると信じている！結局、オンラインリアルタイム通信はとても恋しいです！